第19回 検定

フォトマスター検定に合格なさった皆様の写真との関わりや検定受験の動機は様々です。
ここでは合格者を代表して成績優秀者のお声を一部紹介いたします。

  1. 1級
  2. 2級
  3. 3級

1級最優秀個人賞

佐藤有さん

写真知識の再構築

このたびは、最優秀個人賞をいただきありがとうございました。
試験会場で制限時間前に退出する人が多い中で、けっこう時間がかかってしまい、手強かったなと帰路についたのが思い出されます。

その後、自己採点をして合格は出来たかなと思っていたところ、年末に賞状が届いて驚きました。

中学校の写真部に入ってから、37年。学生時代は写真部・卒業アルバムに携わり、社会人になってからも楽しんできました。フィルムの一眼レフから始まり、レンジファインダー・中判・大判・ミノックスと順当に興味を広げ、学生時代には暗室で白黒写真と格闘しておりました。

社会人生活のなかで次第にデジタルへ移行し、撮影を続けてきました。
そんな日常を送っていたところに、コロナ発生で外出もままならない日々が訪れます。家にいる時間が増え、フィルムカメラの点検・掃除を何の気なしに始めました。動作確認がてら、庭や近所の公園で久しぶりにフィルム撮影すると新鮮な感覚が!

もうちょっと写真と向き合いたい気分になりました。デジタル主流の時代になってから、知識をアップデートしてこなかったことに気付き、この検定を目指しました。

勉強してみると、知っていることが1/3、忘れていたことが1/3、新たに学んだことが1/3という感じでした。

あらためてデジタルの知識を得た効果で、デジカメの設定やレタッチが的確にできるようになったのでは。

新しいものを吸収しながら、今後も楽しんでいきたいと思います。

1級優秀個人賞/準1級優秀個人賞

川村陽一郎さん

検定試験の一か月後 準一級と一級の二枚の表彰状が届きました。ギリギリでも受かればいいなと願っていた所でしたので賞状が二枚届いたのにはびっくりでした。

私は写真のスタジオで仕事をしていますが、最近デジタルの事で人から聞かれちゃんとお答えできなかったことがありました。勉強しないといけないなと思いました。そのような時にフォトマスター検定を知り合格を目標にやろうと思った訳です。

普段は深く知らずにやっていた事を、この検定試験では明確に理論化した形で設問をされます。
また自分が関わっている写真の世界よりも広い写真の世界を問われます。
なので私のように勘で長年やっている人間は新たな勉強をしないと受からないと思います。

古くは写真の黎明期の写真史、新しくは昨年10月1日現在の記録メディアに関する問題も出ました。
過去問題集の勉強も大切ですが、リアルタイムな知識も必要なのだと思いました。
設問の内容的にはレンズの構造、ザイデルの5収差、可視光域の波長、BGRのヒストグラム、写真の文化に関する内容などなど広い範囲でした。
写真は感情も大切ですがシャッターを切る時は理論的にどうすればどうなるかをより知っている方が意図する写真が撮れる気がします。

何か目標があるほうが楽しく勉強できるかもしれません。その場合この検定を目標にするのは理にかなっているように感じられます。

2級最優秀個人賞

市川博基さん

フィルム

一年前に3級試験を受けて、カメラを色々考えながら触るようになったもののコロナ禍でもあり、出かける機会もめっきり減ってしまった。元々長くカメラの勉強をしたいと思っていたので、予定通り2級を受けるためテキストを出してきて勉強をしていると、フィルムカメラに関する単元を読んでいて、ふと昔のアルバムを出してみた。デジタルカメラを使うようになって、すっかり見なくなってしまったアルバム。デジタルカメラで撮った写真はすべてパソコンで見えるから、比較的振り返ることがあったけど、結婚して、一人目の子供が生まれるくらいまではフィルムカメラだったので、そのころの写真はなかなか見る機会がなかった。結婚式の写真も、新婚旅行の写真もすべてフィルムだ。子供が出来たのを機会に乗るのをやめたバイクと写っている写真もすべてフィルムで撮ったものだ。

写真をしばらく眺めると、どうしてもこの写真をデジタルデータにしたくなり、フィルムスキャナーを買うことにした。結婚式も、新婚旅行も、ツーリングも、色々な思い出がデジタルになった。でもパソコンで見てみると、何か現像された写真とは雰囲気が違う。試しに勉強した知識を生かして、デジカメのメーカーのホームページからダウンロードしたRAW現像ソフトで画像の微調整をしてみた。

それまで感覚で使っていたこのソフトだが、勉強してみると本当に色々なことが出来ることが分かった。当時そんなことは考えもしなかったけど、この写真をプリントしてくれたカメラ屋さんも調整してプリントしてくれていたのかなと思う。プロのカメラ屋さんがプリントしてくれた写真には全然及ばないけど、スキャナーで読み込んだデータが現像ソフトを使って調整してみると、結構いい感じに調整が出来た。

2級を受けてデジカメで撮った写真の画像の調整も前より思うようにできるようになった。これからも、ゆっくりしっかり楽しみながらカメラと写真について勉強したい。改めて、そんな気持ちになった。来年は準1級を頑張ろうと思います。ありがとうございました。

3級最優秀個人賞

三輪貴信さん

フォトマスター検定を受験して

この度は、文部科学大臣賞を頂戴し、大変光栄に存じます。

私が写真撮影を趣味にするようになってから、およそ10年余りになります。普段は高等学校の教員をしており、写真は趣味として風景、都市景観、星景、ポートレート、航空機など自分の好きなものをマイペースに撮っています。

最近は勤務校の生徒からカメラの購入や撮影手法についての相談を受ける機会が増えており、趣味を仕事に活かすことも多くなっています。しかしながら、いざ相談を受けてみると、これまで我流で身につけてきた知識だけでは正確さに欠けることに気づきました。そんな折にフォトマスター検定の存在を知り、写真に関する専門知識を基礎から体系的に学ぶには最適な方法だと考え、受験を決めました。

検定を通して、写真用語の定義や正確な説明を身につけることができたことに加え、これまで知らなかった知識・技法に触れるきっかけにもなり、大変勉強になりました。特にフィルムカメラに関する知識は、デジタル一眼レフから入門した私にとって大変興味深く、フィルム撮影にも挑戦したいというモチベーションが生まれました。

今後は身につけた知識を実際の撮影に活かし、写真表現を向上することが目標です。また、より準1級・1級の合格を目指しより一層精進したいと思います。